雰囲気で生きてるオタクの独り言

1. やっぱり紙が好き

アナログな人間と呼ばれるかもしれないが私が『紙』という媒体が好きだ。

時代は電子化が進み、新聞も雑誌も漫画も当たり前のように電子書籍になっている。

電子書籍のメリットは計り知れない。画面を映し出す端末さえあれば重い本を持ち歩く必要などないし、絵や文字が見えづらければ自由に拡大する事もできて真っ暗な部屋でさえ月明かりに頼る必要など無い。

もちろん漫画の重みで実家の部屋の床が抜けそうになる心配だって無いのだ。


それでも私は紙が好きだ。

もちろん電子書籍を否定しているわけではない。便利なのは事実だし、私自身ちょくちょく利用する。

それでも、たくさんのメリットを差し引いた上で紙に軍杯が上がってしまう。

理由はたくさんあるのだが、まず紙の匂いが好きだ。

気持ち悪いと言われるかもしれないが本屋さんの匂い、図書館の匂い、古本屋さんの匂い、自分の漫画部屋の匂い…それぞれ違う匂いがするのだけど全てが落ち着く匂いを放っている。

紙独特の匂いと言ったらいいのだろうか。何故か落ち着く。

次に紙の質感が好きだ。

紙の質感はその日の気温や湿度、また自分の指先の湿り気によって変わってくる。

戦闘シーンでハラハラと次のページをめくる時の乾いた音。まったり雑誌のコラム記事を読んでいる時にページを掴む左指の感覚。全てが愛おしい。

これは電子書籍には味わえない感覚だろう。

そして最後に紙という媒体を通して文字を読んでいる自分が好きだ。

味覚こそは無いものの、静かな部屋の中で紙をめくりながら視覚、聴覚、嗅覚、触覚をフルに研ぎ澄ましている瞬間はこれ程にない高揚感に包まれる。まるで賢者の如し。


文字を読むだけでなく、絵を描く時もアナログには不思議な魅力がある。

手書き特有の柔らかな暖かさ。デジタルには無い想定外の発色の面白さ。紙と鉛筆が擦れる音の心地良さ。

手間は掛かるが、手間を掛けた分愛おしくなるのだ。いつもデジタルで絵を描いている人がたまに紙とペンで絵を描きたくなる衝動もきっとこの懐かしい心地良さを求めているからに違いない。


時代は進化しても、アナログな手法が退化するわけじゃない。

いや、デジタル化が進めば進むほどその魅力に改めて気付かされるのかもしれない。まさに『味がある』という言葉がしっくりくる。

そんな事を思いふけりながら今日も私は紙をめくり、本を読む。すごく心地よい。

ほたる

床が抜けない事を祈るよ。